
ライン・MA・PAの使う順番
ラインも見ている。
MAも見ている。
プライスアクションも待っている。
それでも判断が安定しない。
この場合、問題は根拠の数ではなく、根拠を見る順番にあるかもしれません。
ラインが近い。
MAの方向と合っている。
PAが出た。
この3つが揃うと、エントリー候補に見えます。
しかし、56スパルタンFXでは、ライン・MA・PAを最初には見ません。
その前に確認するものがあります。
『原理原則』と『波読み』です。
ライン・MA・PAは、上流の判断を通過した後に確認するものです。
上流が通っていない場所では、ラインがあっても、MAが合っていても、PAが出ていても、執行候補にはしません。
この記事では、5大原則を使って、
・どの順番で見るか
・どこで待つか
・何が来なければ見送るか
・どこが否定されたら撤退するか
・損切り後に何を確認するか
を整理します。
この記事は、特定の売買をすすめるものではありません。
次にチャートを見る時に、判断を飛ばさないための確認手順として読んでください。
ライン・MA・PAだけでは判断が壊れやすい理由
ラインの近くで反応した。
MAの方向とも合っている。
PAも出た。
それでも逆行することがあります。
この時に起きている問題は、必ずしも『根拠が足りなかった』ことだけではありません。
多くの場合、ライン・MA・PAを横並びの根拠リストとして使っています。
横並びで見ると、判断はこうなります。
『ラインがある』
『MAも合っている』
『PAも出た』
『だから入っていい』
しかし、本来の確認はこの順番ではありません。
大事なのは、『揃っているか』ではなく、FXの原理原則的に『注文が溜まっている場所か』です。
ラインの近くにPAが出ていても、そもそも触っていい局面かどうかを確認していなければ、判断は早すぎます。
MAの方向が合っていても、今の価格が波の中腹なのか、伸び切った後なのか、調整中なのかが分かっていなければ、追いかける判断になりやすくなります。
つまり、ライン・MA・PAの前に確認するべきことがあります。
『今ここは触っていい局面か』
『今はどの局面にいるのか』
この2つを飛ばしたまま、細部の根拠だけを見ても、判断は安定しません。
5大原則は『根拠を増やす話』ではない
5大原則は、根拠を5つに増やすためのものではありません。
目的は、見る順番を固定することです。
確認する順番は、次の通りです。
- 原理原則
- 波読み
- ライン
- MA
- PA
それぞれの役割は明確です。
原理原則では、ここは触っていい局面かを確認します。
波読みでは、今どの局面にいるかを確認します。
ラインでは、成立点・否定点・利確候補を確認します。
MAでは、方向と価格との距離感を確認します。
PAでは、最後の執行判断を確認します。
ここで重要なのは、上から順番に通すことです。
原理原則が通らなければ、波読みに進みません。
波読みが通らなければ、ラインを細かく確認する必要はありません。
ラインの否定点が決まらなければ、MAやPAを見ても執行候補にはしません。
5大原則は、入る理由を増やすものではありません。
ひとつでも通らなければ止まる。
この止まる判断を作るための順番です。
原理原則で『触る・待つ・捨てる』を先に分ける
最初に確認するのは、原理原則です。
ここで見るのは、チャートパターンの名前ではありません。
根拠の数でもありません。
確認するのは、今ここを触っていい局面かどうかです。
大きく分けると、判断は3つです。
『触る場所』
上位足の方向が明確で、価格の位置関係も整理できている場所。
『待つ場所』
調整中、押し戻りの途中、または上位足の方向がまだ定まっていない場所。
『捨てる場所』
レンジの中腹、整理中、時間帯や値動きが読みにくい場所。
ここで『待つ場所』または『捨てる場所』に当たるなら、次へ進まない方が安全です。
ラインを引いても、MAを確認しても、PAを探しても、そもそも触る局面ではないからです。
もうひとつ確認するべきことがあります。
それは、自分の状態です。
損切り直後で取り返したい。
見送った相場が伸びて焦っている。
今日まだ入っていないから、どこかを探している。
根拠は弱いが、なんとなく伸びそうに見えている。
損切り位置を一文で説明できない。
ここで来なければ見送る、という条件を決めていない。
この状態でチャートを見ると、ライン・MA・PAが『入るための理由探し』になりやすくなります。
これは意志の弱さだけの問題ではありません。
見る順番と止まる条件が曖昧なまま、判断を始めていることが問題です。
原理原則は、残り4つを確認してよいかどうかを決める最初のフィルターです。
波読みは未来予測ではなく『現在地の確認』
原理原則を通過したら、次は波読みです。
波読みは、次に上がるか下がるかを当てる作業ではありません。
今の価格がどの局面にいるのかを確認する作業です。
初動なのか。
中腹なのか。
伸び切った後なのか。
調整中なのか。
上位足の壁に近いのか。
これを確認しないままライン・MA・PAを見ると、判断がズレやすくなります。
たとえば、きれいなPAが出ていても、すでに波が伸び切った後なら、そこから追いかける判断は慎重に見る必要があります。
MAの方向が合っていても、価格が中腹にいるなら、押し戻りを待つ方が整理しやすい場面があります。
波読みで見るべきことは、完璧な予測ではありません。
『今は触る場所か』
『待つ場所か』
『捨てる場所か』
この3つを分けることです。
波読みで『待つ』になったなら、PAが出ても待ちます。
波読みで『捨てる』になったなら、ラインが見えても触りません。
ここを飛ばすと、ライン・MA・PAは入る理由として使われやすくなります。
波読みは、入るためだけではなく、触らない場面を決めるためにも使います。
ラインは『入る場所』ではなく『境界』を決めるもの
原理原則と波読みを通過した後に、ラインを確認します。
ここで間違えやすいのは、ラインを『入る場所』としてだけ見てしまうことです。
ラインの役割は、それだけではありません。
ラインでは、次の3つを確認します。
成立点。
否定点。
利確候補。
どこを抜けたら形が成立するのか。
どこを割ったらシナリオが崩れるのか。
どこまで来たら一度反応を見るのか。
この境界が決まっていなければ、ラインは根拠として使いにくくなります。
特に重要なのは、否定点です。
『このラインを割ったら、この仮説は終わり』
『この高値を超えたら、売りのシナリオは続けない』
『この安値を割れなければ、下方向はまだ決めない』
このように、シナリオが終わる場所を先に決めます。
損切りは、値幅だけで決めるものではありません。
根拠が否定された場所に置くものです。
否定点が決まっていないラインは、執行候補の根拠としては曖昧です。
ラインがあるから入るのではありません。
ラインによって、成立点と否定点を説明できるか。
ここを確認します。
MAは方向だけでなく『距離感』まで見る
ラインの次に、MAを確認します。
MAを見る時に多いのが、次のような判断です。
『MAが上向きだから買い』
『MAが下向きだから売り』
これは情報としては使えます。
ただし、それだけでは粗い判断になります。
MAで確認することは、主に3つです。
ひとつ目は、方向です。
複数時間軸のMAがどちらに傾いているか。
上位足と下位足の方向が大きく矛盾していないか。
今の順張り方向はどちらか。
ふたつ目は、価格との距離感です。
価格がMAから大きく離れている場合、追いかけるよりも、回帰や調整を待つ方が整理しやすい場面があります。
三つ目は、ラインや波読みとの重なりです。
MAが単独で効いているように見えても、上位足の方向、波の現在地、ラインの境界と合っていなければ、根拠としては弱くなります。
つまり、MAは方向だけを見るものではありません。
『方向』
『時間軸の一致』
『価格との距離感』
『ラインや波読みとの重なり』
これらを合わせて確認します。
MAは単独根拠ではありません。
原理原則、波読み、ラインを通過した後に、方向と位置関係を確認する段階です。
PAは最後の許可であり、単独の根拠ではない
最後に確認するのがPAです。
PAは、エントリーのきっかけになりやすい要素です。
ただし、PAが出たから入るのではありません。
原理原則が通っている。
波読みで現在地が整理できている。
ラインで成立点と否定点が決まっている。
MAで方向と距離感を確認できている。
その場所にPAが出ている。
この状態になって、はじめて執行候補として確認します。
PAは最後の執行ボタンです。
PAそのものが、単独で根拠になるわけではありません。
よくある判断ミスは、次のような形です。
上位足の方向が不明確なのに、PAが出たから入る。
波が調整中なのに、きれいなPAだけを見て入る。
ラインの成立点や否定点を決めていないのに、PAを理由に入る。
MAとの距離があるのに、PAだけで追いかける。
この場合、負けた原因は『PAが弱かった』ことではない可能性があります。
本当の原因は、PAを見る前の条件を通していなかったことです。
上位4つが整っていない場所に出たPAは、執行候補ではありません。
PAを主役にしないこと。
PAを見る前に、上位の条件を通すこと。
ここが崩れると、ライン・MA・PAの使い方は一気に不安定になります。
5大原則は、損切り後の確認にも使う
5大原則は、入る前だけに使うものではありません。
損切り後の確認にも使えます。
損切りになった後に、
『相場が読めなかった』
『タイミングが悪かった』
『運が悪かった』
『メンタルが弱かった』
で終えると、次に何を変えるかが曖昧になります。
そこで、問いを変えます。
『どの要素で崩れたか』
この問いにすると、確認が具体的になります。
原理原則の確認を飛ばしていなかったか。
触っていい局面かどうかを確認する前に、ラインやPAを見ていなかったか。
波読みを誤認していなかったか。
攻める局面だと思ったが、実際は待つ局面ではなかったか。
ラインの成立点・否定点が曖昧ではなかったか。
損切り基準を、感覚や値幅だけで決めていなかったか。
MAの方向や位置関係を確認していたか。
方向が逆だった、または価格がMAから離れすぎていなかったか。
PA単体で入っていなかったか。
上位4つが整っていない場所のPAを、執行根拠にしていなかったか。
この5つのどこかが崩れていれば、次回の修正点が見えます。
『もっと上手くなる』では曖昧です。
『波読みを先に書く』
『ラインの否定点を決めてからPAを見る』
『MAとの距離がある場所では追わない』
『損切り直後は原理原則の段階で止まる』
このように、次の行動に落とせる形で残します。
損切り後に必要なのは、気合いではありません。
どの判断層が崩れたかを分けることです。
5大原則は、見る順番と止まる基準を決めるために使う
5大原則は、5つ揃えばうまくいくという話ではありません。
目的は、触る場所、待つ場所、捨てる場所、撤退する場所を切り分けることです。
ライン・MA・PAは重要です。
ただし、それらは最初に見るものではありません。
まず原理原則で、今ここを触っていい局面かを確認します。
次に波読みで、今どの局面にいるかを確認します。
その後に、ラインで成立点と否定点を決めます。
MAで方向と価格との距離感を確認します。
最後にPAで執行候補かどうかを確認します。
ひとつでも通らなければ、その時点で止まります。
PAが出ていても、上位条件が整っていなければ触らない。
ラインが見えていても、原理原則と波読みが通っていなければ動かない。
MAの方向が合っていても、価格との距離感や否定点が説明できなければ待つ。
この止まる順番を持つことで、条件が来ていない場所への判断を減らせます。
この記事で扱った内容は、特定の売買をすすめるものではありません。
次にチャートを見る時に、何を確認し、何が来なければ見送るかを整理するための判断手順です。
次に確認する判断軸
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