FXドル円検証:ダウ理論の罠?戻り売り戦略と調整局面の見極め方
こんにちは!ドル円2020年の過去検証、続きをやっていきましょう。前回はウェッジやダブルトップからの下落が始まり、いよいよ本格的なダウントレンドに入るか?という局面でしたね。
今回は、その下落トレンドが明確になった後の「戻り売り」戦略について、特に多くのトレーダーが陥りがちな「ダウ理論の勘違い」や、利益を伸ばすために重要な「調整局面での待ち方」を中心に解説していきます。
チャートの基本原則を正しく理解し、冷静にチャンスを待つ。これが安定したトレードへの鍵ですよ!一緒に学んでいきましょう。
要注意!「ラス戻り抜け ≠ 即トレンド転換」 ダウ理論の正しい理解
まず、多くの人が勘違いしやすいポイントから。それはダウ理論におけるトレンド転換の定義です。
よく「戻り高値(ラス戻り)を上に抜けたら、もう上昇トレンドだ!」と早合点してしまうケースがありますよね。
確かにラス戻りを抜けることは、トレンド転換の重要なサインの一つです。しかしそれだけではまだ不十分。厳密には、抜けた後にその上で明確な上昇トレンド、つまり安値と高値が切り上がる形を作って初めて、トレンド転換が確定したと考えるべきなんです。
これを勘違いして、一時的な上抜けだけを見て「押し目買いだ!」と飛び乗ってしまうと、まだ継続している大きな下落トレンドに逆らうことになり、痛い目にあう可能性が高まります。
むしろこの「ダマシの上抜け」は、買い方の損切りを誘い、下落を加速させる絶好の「戻り売り」ポイントになることさえあるんです。
戻り売りポイントの見極め方:縦調整? それとも横調整?
さて下落トレンドが明確になったら、基本戦略は「戻り売り」です。では、どこまで価格が戻ってくるのを待てばいいのでしょうか?
理想的なのは、フィボナッチの半値や61.8%、あるいは重要なネックラインや移動平均線(MA)まで、価格がしっかり戻ってくる「縦方向の調整」です。このパターンなら、反落のサインを見つけやすく、比較的トレードしやすいですよね。
しかし強いトレンドの時などは、あまり価格が戻らずに、横ばいにモジモジと推移する「横方向の調整(時間調整)」になることも非常に多いです。フラッグやペナント、ダイヤモンドパターンなどがこの代表例ですね。
横ばい調整(ダイヤモンド?)の攻略法:「ブレイク」を待て!
今回のドル円のケースでは、まさにこの「横ばい調整」に近い動きが見られました。ダイヤモンドパターンのような形にも見えます。
このような方向感のない横ばい調整中は、どう立ち回るのが賢明か?答えはシンプル。
「手出し無用」です!
エネルギーを溜めている状態なので無理にトレードせず、この持ち合いをどちらかに明確にブレイクするのをじっくり待ちましょう。そして、下にブレイクすれば、それは下落トレンド再開の合図。その後の小さな戻りを待って、ショート(売り)を仕掛ける絶好のチャンス到来です。
エントリー根拠を重ねる技術:自信を持って仕掛けるために
実際にエントリーする際は、決して一つのサインだけで判断せず、複数の根拠が重なるポイントを探すことが重要です。
例えば、 上位足(日足、4時間足)のトレンド方向は下向きか? 戻り売りの候補ゾーン(ライン、MA)に到達しているか? 調整の形(横ばいブレイク)は明確か? 下位足(1時間足、15分足)でエントリーサイン(MAでの反落、ローソク足パターン)が出ているか? リスクリワード(損切り幅に対する利益幅)は十分か? これらが揃えば揃うほど、トレードの優位性は高まり、自信を持ってエントリーできますよね。
まとめ:環境認識と「自分の型」で冷静に立ち回る
今回は、ダウ理論の注意点や調整局面での立ち回り方、そして具体的な戻り売り戦略について解説しました。
安易な逆張りは避け、常に上位足の環境認識を怠らないこと。 明確なエントリー根拠が揃うまで、じっくり「待つ」こと。 そして、過去検証などを通じて、「こうなったらこうする」という自分なりのトレードルール、つまり「型」を確立すること。
一見、複雑で難しそうに見える相場も、基本原則に立ち返り、自分の型に当てはめて冷静に分析すれば、決して怖くありません。地道な練習が、必ずあなたのトレードを強くしますよ!
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
FXの暗黙的ルールの1つ『ダウ理論』こちらで実績的な考察をまとめています。