FX:窓開け下落!「もう一度売れる?」再エントリー判断の3つの鍵
こんにちは!
先日、生徒さんからトレード判断について、こんなご質問をいただきました。
「早朝、売りで入ろうと思っていた価格帯があったのですが、起きたらすでに窓を開けて下に大きく下落していました。その後、安値を更新したので、戻りを待って再度ショートしようか迷ったのですが、朝の下落でエネルギーを使い切ったような気もして、結局見送りました。この『見送る』という判断は、安全策としてどうでしょうか?」
これは多くのトレーダーが経験する、非常に悩ましい場面ですよね! ご質問ありがとうございます。
結論から言うと、その「見送る」という判断は、安全を最優先に考えるなら「とても良い判断」だと思います! 無理なトレードをしないというのは本当に大切なことです。
ただ、「じゃあ、どんな状況なら再度エントリーしても良かったの?」という点も気になりますよね。今回はこのような窓開け下落などの急な動きがあった後、再度エントリーを検討する際に、私がチェックしている「3つの判断基準」についてお話ししたいと思います。
判断の鍵1:「順張り」か「逆張り」か? まずは大きな流れを確認!
これが最も重要です。その再エントリーは、相場の大きな流れに乗る「順張り」ですか? それとも流れに逆らう「逆張り」ですか?
もし大きな上昇トレンドの押し目候補のような場所で、今回の質問のように下落したとしても、そこから再度ショートを狙うのは「逆張り」になりますよね。こういう場合は、たとえ短期的に下げそうに見えても、非常にリスクが高いので、基本的には見送るべきです。
今回の質問のチャートの場合、日足レベルでは下降トレンドの中の戻り局面であり、4時間足レベルでも下落の波が発生していました。つまり、戻ってきたところを再度売る「戻り売り」は、大きな流れに沿った「順張り」方向の戦略と考えられます。これがまず、再エントリーを検討できるかどうかの大きな分かれ道になります。
判断の鍵2:「下げ余地」はまだ残っているか? 目標地点はどこ?
次に確認したいのが、「まだ下に利益を狙えるスペース(下げ余地)はあるのか?」という点です。
たとえ短期的な波(例えばエリオット波動の5波など)が完了したように見えても、上位足で見た場合の大きな目標地点、例えばN計算のターゲットや、重要なサポートライン、チャネルの下限などがまだ下にある場合は、再度下落していく可能性は十分に考えられます。
今回のケースでも、直近の小さな波の目標には到達していたかもしれませんが、より大きな視点で見ると、まだ下にターゲットとなるポイントがいくつか残っていました。この「まだ下に行く可能性がある」という認識も、再エントリーを後押しする理由になります。
逆に、もうすでに大きな目標地点に到達してしまっている場合は、たとえ売りの形が出たとしても、そこからさらに下を狙うのはリスクが高いので、見送る方が賢明でしょう。
判断の鍵3:(あれば)継続を示唆する「チャートパターン」も確認!
さらに戻りの局面で「下落トレンドが継続しますよ」というサインとなるチャートパターンが出現していれば、より自信を持ってエントリーを検討できます。
例えば今回のケースでは、戻りが「フラッグ」のような形を形成していました。フラッグはトレンド継続を示す代表的な調整パターンですよね。これも「再度下落する可能性が高い」と判断する材料の一つになります。
今回のケース分析:再エントリーも「あり」だった?
これらの点を踏まえると、ご質問の場面は、 1 大きな流れに沿った「順張り」の戻り売り 2 まだ下に目標までの「下げ余地」がある 3 調整が「フラッグ」パターンを形成している という状況でした。
したがって、リスクリワード(損切り幅と利確目標までの幅の比率)が合うのであれば、戻ってきたところを再度ショートするという戦略も十分に「あり」だったと言えるでしょう。
まとめ:状況判断と自分ルールが最優先!見送りも立派な戦略
窓開けなどの急な動きの後、再エントリーするかどうか迷った時は、
まず「順張りか、逆張りか?」を確認する。 次に「目標までの値幅(余地)はあるか?」を確認する。 そして(あれば)「継続パターンなどは出ているか?」を確認する。
これらの点を総合的に見て判断することが大切です。
そして、たとえエントリーできそうな状況に見えても、「何か腑に落ちない」「リスクリワードが悪い」「自信がない」と感じるのであれば、今回のご質問者さんのように「見送る」という判断も、決して間違いではありません。むしろそれが自分のルールを守るということであれば、素晴らしい判断だと思います。
大切なのはその場その場の状況を冷静に分析し、自分自身が決めたルールに従って、一貫性のあるトレードを続けることです。今回の考え方が、あなたのトレード判断の一助となれば嬉しいです!
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。