なぜトレードルールが必要なの? それは『感情』に流されないため
FXで一番の敵は、実は『自分自身の感情』だったりします。「上がりそう!」「下がりそう!」という感覚だけでトレードすると、いわゆる「ポジポジ病」になってしまい、無駄な損失を重ねがちです。
だからこそ、明確なトレードルールを作り、それを守ることが大切なんです。
エントリーの基本ルール:『根拠』と『タイミング』を見極める
むやみに動いているチャートに飛び乗るのはNG!しっかりと『根拠』のあるポイントだけでエントリーしましょう。そして、焦らず『ローソク足の確定』を待つことが重要です。
ローソク足の確定を待つメリットって?
- 判断の精度が上がる: 確定足を見ることで、相場の方向性や勢いをより正確に判断できます。
- 無駄なエントリーを減らせる: 「ダマシ」にあうリスクを軽減できます。
- 精神的に楽になる: 1時間に1回、4時間なら4時間に1回など、チャートを見る頻度を減らせるので、精神的な負担も軽くなりますよ。
「確定を待つと損切りラインから遠くなるんじゃ…」と不安に思うかもしれません。でも実は逆で、確定を待つことで、エントリー後に逆行する可能性を減らし、むしろ『安全なトレード』に繋がるんです。多くのトレーダーが確定足を意識していることを忘れないでくださいね。
テクニカル分析のルール:『ネックライン』と『トレンドフォロー』を意識する
チャートの形が確定するのを待つことも大切です。具体的には、最低でも『ネックライン』ができるのを待ちましょう。
ネックラインって何?
チャート上で、過去に何度も価格が反発している水平ラインのことです。これが形成されるのを待つのは、ローソク足の確定を待つのと同じ考え方。つまり、『形の確定』を待つということです。
ネックラインができたら、次にそのラインを明確に抜けてトレンドが発生するのを待ちます。「よく分からないな…」という方は、フィボナッチリトレースメントなどを活用して、例えば「23.6%のラインを抜けるまでは手を出さない」といった自分なりのルールを作るのも良いでしょう。なぜなら、ネックライン付近では重要なチャートパターンが形成されることが多いからです。
抜けの1波は無理に狙わない!大切なのは『押し・戻り』
トレンド発生時の最初の波(1波)は、無理に取ろうとしなくても大丈夫。そこで焦ってエントリーするよりも、その後の『押し目』や『戻り』を狙う方が、より確実でリスクを抑えたトレードができます。ここからの波はトレンドフォローになるので、継続して利益を狙いやすいポイントですよ。
リスク管理と利確・損切り:『ルール』で決めて感情を挟まない
トレードをする上で絶対に守ってほしいのが、『リスクリワード』の考え方です。
- リスク(損切り): どこまで逆行したら損切りするかは、エントリーの根拠が崩れるポイントに設定します。
- リワード(利確): 利確目標は、テクニカル分析に基づいて事前に決めておきましょう。
一度エントリーしたら、損切りか利確ポイントに達するまでは『絶対にポジションを触らない』こと。これが、何度もトレードを繰り返していくために不可欠なルールです。(もちろん、経験を積んで慣れてきたら、多少の裁量はOKですよ!)
これは、大きく儲けるための攻撃的なトレードというよりは、『負けないトレード』をするための守りの考え方。特にトレードを始めたばかりの初期段階では、これが最も重要な心構えになります。
『稼ぐため』の具体的な目標設定をしよう!
「稼げるだけ稼ぎたい!」という漠然とした目標では、トレードのゴールが見えにくく、最終的に大きな損失を出してしまう可能性があります。
だからこそ、『具体的な金額で目標設定する』ことが大切です。私たちはピップスを取るためだけにトレードしているのではなく、『稼ぐため』にやっているのですから。
例えば、月利100万円を目指すなら?
少し具体的な数字で考えてみましょう。(ここでは仮に、1時間足トレードを基準とし、利確100pips・損切り30pips、勝率7割とします)
- 10万通貨でトレードする場合、月間で1000pips獲得する必要があります。
- これを4週で割ると、週に250pips獲得するトレードが必要です。
- 勝率7割を考慮すると、週に10回トレードした場合、7勝3敗で合計400pipsの利益となります。
しかし、現実的に週に10回も理想的なトレードチャンスが来ることは稀でしょう。そこで、より現実的なラインとして、『週に4回トレードして3勝1敗で約270pips獲得』あたりを目標値とするのはどうでしょうか。もちろん、これはあくまで目安です。
損切り額から考える必要資金
もし10万通貨で30pipsの損切りを許容する場合、3万円のリスクになります。これを一般的な『総資金の2%ルール』(ここでは分かりやすく3%とします)に当てはめると、口座には100万円の資金が必要ということになります。
いきなり100万円を用意するのは難しいかもしれませんね。その場合は、
- 月利目標を下げる(例えば月利50万円なら、ロットを5万通貨に落とし、必要資金は50万円)
- 許容するリスクを上げる(ロットを上げる)
といった調整が必要になります。ただし、ロットを上げることで、テクニカル分析通りの冷静なトレードができなくなるなら本末転倒です。この『自分にとって最適なロット数』を見つけることが非常に重要です。
資金管理の『ホントのところ』:%ルールよりも大切なこと
実は、私は一般的な「〇%ルール」をそこまで重視していません。なぜなら、このルールは勝率やリスクリワードを考慮せずに語られることが多いからです。このルールに縛られすぎると、特に初期の頃はなかなか資金が増えていかない可能性があります。
本気で資金を増やしたいなら、ある程度のリスクを取ることも必要です。ただし、何度も言うように『リスクの取りすぎでテクニカル通りのトレードができなくなる』のは絶対に避けなければなりません。多くの人がここで失敗していると言っても過言ではないでしょう。そして、負けた原因をテクニカルの知識不足のせいにしてしまう…。
その前に、まずは『テクニカル分析のルール通りにトレードできるロット数』を知ることが先決です。これは人によって違うので、自分で見つけるしかありません。
私が『固定ロット』を推奨する理由
結局のところ、テクニカル分析のルール通りにトレードできるかどうかが全てです。だからこそ、私は『ロットを固定する』ことをお勧めします。ロットを固定すれば、あとはテクニカル分析に集中するだけ。
リスクリワード1対1以上のトレードを繰り返し、ルールを徹底すれば、勝率5割でもトータルでプラスになります。そして、しっかりとテクニカルを学べば、勝率5割を下回ることは考えにくいのです。(もちろん、ルールを絶対に守ることが大前提ですよ!)
だからこそ、「リスクリワードは絶対守って!」「一度ポジションを持ったら損切りか利確まで触らないで!」と、しつこくお伝えしているわけです。
トレードで成功するためのロードマップ
- 明確な目標金額を設定する。
- 目標達成に必要な月間・週間の獲得pipsを算出する。
- テクニカル分析のルールとトレードルールを徹底的に守る。
- この段階で、自分の平均的な獲得pipsと勝率を毎月記録・把握しておくことが重要です。
- 把握したデータに基づいて、自分に必要なpipsを再計算し、それに必要な行動を逆算する。
- (例:監視する通貨ペアを増やす、分析時間を増やすなど)
- 自分に見合った『最適なロット数』を見つける。
- あとは機械的にルール通りのトレードを繰り返す。
『テクニカルとルール通りにトレードする』これが守れない人は、まずそこを乗り越える必要があります。これは、稼いでいくためのロードマップの『一番最初にやるべきこと』だと自覚して、日々のトレードに向き合ってみてください。それは必ず、テクニカルとルールで改善できるものですから。
他にもFXで大事なマイルールの解説は、こちらでご確認くださいね。